バリアフリーの認識

DISABILITIES P6 

 旅行会社の手配の仕方にのぞむこと

 M社パリ支店では、パリで提携しているホテルが約100軒ぐらいあるそうですが、そのうち車椅子利用者を受け入れてもよいと返事が来ているホテルは約20軒ほどあると伺いました。しかしながら、実際に部屋が車椅子に対応しているかどうかの確認まではなされていないようでした。ホテル側の情報をそのまま鵜呑みにしているようにも感じられました。
 「最近では、デジカメでホテルの内容(ホテルの玄関、通路、部屋の入口・トイレ・浴槽・手すりの位置など)を写して簡単にメールで日本に送ることもできますので、この機会にホテルのバリアフリーの情報をまとめてはいかがですか」とM社のパリ支店長にアドバイスさせていただきました。2015年には4人に一人は65歳以上という超高齢社会をむかえようとしている日本では、車椅子を利用しても海外に行きたいと望む高齢者も増えてくるのではないかと思われますし、条件さえ整えば身体に障害があっても海外旅行したいと思っている人も少なくないと思っております。
 特にホテルの手配をすることを業となしている会社であるならば、ただホテルからの情報を知らせるのではなく実際の正確な情報を客に知らせるべきだと考えます。そして、日本に暮らしている客を対象としているならば、日本の実情に近い設備を持っているホテルを手配していただけたらと強く願うのです。また、ホテルを我々客に紹介する時には、そのホテルの設備の内容が分るように映像又は写真によって示していただければ双方が納得し誤解やトラブルなども少なくなるものと思っております。
 今回、「リベルテル・ラファイエット」についてのホテルの設備の内容を書いた用紙をN社O支店から受け取りましたが、その用紙に書いてある内容と実態とは異なっていました。言葉とか文章だけでは物足りないと強く感じました。
 皆さんも旅行においての様々な手配を、旅行業者がどのようにしたら信頼がおけるかどうか、安心して旅ができるような手配の仕方などを考えてみてください。いざ現地に行ってみて、自分の思っている内容と現地の実情が違っていても、そのまま我慢するか時間をかけても修正するかですが、いずれにしても憤るばかりで日本に帰ってからも悔しい思いをするでしょう。

 最終的にsenninさんは「ノボテル・レ・アル」を紹介してもらいましたが、その交渉と移動に実質一日半の時間を要してしまいました。観光に費やすためのパリでの時間を、一日と半日も費やさなければならなかったのです。本当にもったいないことをしました。

 Senninさんの場合は滞在期間が10日間ほどありましたから、ホテルの移動に時間をかけることができましたが、複数都市をめぐるヨーロッパのツアーの場合、パリに3日間しか滞在しなかった場合、今回のことと同様に車椅子に対応していない部屋を紹介されたとしても、ホテルを替える余裕なく日本に帰ってしまわなければならないかもしれません。日本に帰って良い旅の思い出が残るでしょうか。旅行中の時間は取り戻せないのです。
 
 日本に帰ってきてからN旅行会社に、今回の件を詳細に書いたレポートを送りその返事を受け取りました。

 その回答を抜粋して紹介しますと、「・・・再度ホテルに確認を行い、概ね問題ないとの内容の回答を得ております。しかしながら、この時点でM社、弊社ともどもこれらの情報をそのまま鵜呑みにし、実際に実地確認をせずお知らせ、ご提供させていただきました。これは当方の確認不足であり、配慮が欠けていたと痛感致しております。このことにより大変なご不便、ご迷惑をおかけしてしまい、誠に申し訳ございませんでした。・・・・・この度の件を踏まえ、M社としましては、車椅子用を含めました身障者用のお部屋、設備をご用意できるホテル等、施設のデータベース化に着手しております。・・・・今後におきまして、各地域の弊社支店、契約代理店に、すでに存在している情報だけに頼るのではなく、弊社自身が、あるいは指示して行う正確な調査と変化に対応すべきシステムの構築による生きた情報に基づいたデータを整備し、お客様にご満足、お楽しみいただけるためのサービスの提供を実現すべく指示致しました。・・・・・今すぐに行わなければならないこととしましては・・・一般に開示されている情報だけでなく、実際の調査にて再確認を必ず行い、当方が全て理解、把握した情報内容をお客様にお知らせすることにより・・・・・・・今回の不手際、改めまして深くお詫び申し上げます。・・・・・・」という内容の書面を受け取りました。

 今回の旅行の情報確認の不備、不手際それに対する対応のまずさを反省して、この書面からは大変前向きな方向へ進んでいることと喜ばしく感じております。しかしながら、いつまでにM社及びN社の各地域の支店・代理店について、ホテル等施設の詳細なデータベース化をしたいと思っているのか、そのデータベースがどの程度の詳細な内容なのか、画像や映像をとり入れたりホテルの部屋の図面などもあるのかなど具体的に回答してくえたならばより望ましかったと考えております。

 日本におけるバリアフリーの実情を考慮しながら、より一層の企業努力を今回のN社又はM社だけでなく各旅行会社にしていただきたいと強く願っております。特に旅行関連の職に携わる方々には、日本の実情を知っていただくとともにバリアフリーの認識を高めていただき、高齢者・車椅子利用者その他様々な障害をお持ちの方々に配慮しながらホテルやその他の手配をしていただきたいと思っております。

 最後に、まず旅行を手配してもらう側が納得の行く資料・情報を旅行計画時に旅行業者から提供してもらえることが、旅行において誤解やトラブルを少なくするための第一歩であろうと考えます。ですから、旅行者の不安を取り除いてくれるような資料や情報を持ち合わせていない旅行業者には依頼しないほうが旅行者のためではないかと思います。旅行申込時に知らされた情報は資料としてコピーを頂き、仮に現地に行って情報が違っていた場合の対応はどのようにしてもらえるかの確認もとっておいたほうが良いでしょう。予定や計画というものはあくまで未知のものですから、予定や計画通りに行かないことも少なからずあるとは思いますが、その時点でトラブルの解消がどのくらい速く解消されたかによって旅行者の旅や旅行業者に対する印象が違ってくるものです。
 旅行は楽しく心地よくしたいものですね。 

平成15年1月中旬 現在

バリアフリーに対する認識 

ホテル申込の経緯と実態 / N旅行会社の手配の仕方とホテルの星 / パリにおいてのバリアフリーの認識 

日本においてのバリアフリーの認識 / パリと日本の設備の違い / 旅行会社の手配の仕方に望むこと 

機内及びCDG空港(入国) / 交通 / トイレ / ATM / ホテル

CDG空港(出国) / バリアフリーに対する認識 

はじめに / 旅の準備 / パリの事情 / 観光 / 最後に