介護保険制度と住生活との関係

 介護保険制度

 平成12年4月から介護保険制度が実施されました。この制度は、高齢者介護に対する行政の支援システムで、運営(保険者)主体は市町村・特別区で、国・都道府県は財政面及び事務面から市町村・特別区を支援することになっています。被保険者は、65歳以上の人が「第一号被保険者」、40歳以上の人が保険料を納めて加入し、40歳以上65歳未満の医療保険に加入している人が「第2号被保険者」であります。サービスの利用を希望する場合は、市町村・特別区に「要介護認定の申請」をし、市町村・特別区の職員などが申請者の家庭を訪問して調査した結果と、かかりつけ医師の意見書をもとに「介護認定審査会」が介護の必要度を判定し、介護給付が通知されるようになっています。サービスには在宅サービスと施設サービスがあり、利用者負担は1割で、施設入所の場合の食事については別途自己負担となります。

 「住宅改修費支給」と「福祉用具貸与及び福祉用具費支給」

 この制度の在宅サービスのうち「住宅改修費支給」と「福祉用具貸与及び福祉用具費支給」の2種類のサービスが特に住環境整備に大きく関わってきます。

 「住宅改修費支給」

 改修内容は以下の1〜6までの組み合わせた内容となっています。手続きは被保険者が工事事業者へ全額費用を支払った後、市町村へ申請を行い、改修が認められた場合に費用の9割が支給される「償還払い」でありますが、平成12年1月24日の厚生省令によるサービス支給限度額は20万円で、この金額は要介護状態区分にかかわらず定額となっています。
1、手すりの設置
2、床段差の解消(三角材、小踏み台の設置、敷居の平滑化・交換等)
3、滑り防止及び安全且つスムーズな移動のための床材変更(浴室床滑り止め、絨毯から板床材への変更等)
4、引き戸等への扉交換
5、和式便器から洋式便器等への取り替え
6、その他1〜5の住宅改修に付帯して必要となる住宅改修(手すり設置のための壁下地補強、便器交換に伴う便所床の改修など)

 「福祉用具貸与及び福祉用具費支給」

 厚生大臣が定める福祉用具のうち貸与と入浴または排泄の用に供する福祉用具(貸与になじまない福祉用具)その他厚生大臣が定める福祉用具(購入費支給)が規定されています。
 貸与に係る福祉用具は、車いす・車いす付属品・特殊寝台・特殊寝台付属品・じょくそう予防用具・体位変換器・手すり・スロープ・歩行器・歩行補助つえ・痴呆性老人徘徊感知器・移動リフト(つり具の部分を除く)などです。購入費等の支給に係る特定福祉用具は、腰掛便座・特殊尿器・入浴補助用具・簡易浴槽・移動リフトのつり具の部分などです。

 介護保険の「福祉用具貸与、住宅改修の見直し」について(H13.3.31追加)

 平成12年12月1日から「福祉用具貸与に係る福祉用具の種目」および「住宅改修の種類」について改正されました。

@福祉用具付属品単独貸与の保険給付化

 これまで車いす付属品と特殊寝台付属品の貸与は、本体が介護保険で貸与されている場合に限り、保険給付の対象になっていました。今回の改正で、すでに車いすや特殊寝台を持っている人に対して、付属品のみでも保険給付の対象となりました。

改正後 改正前
1、車いす付属品
  クッション、電動補助装置等であって、車いすと
 一体的に使用されるものに限る。
1、車いす付属品
  クッション、電動補助装置等であって、車いすと
 一体的に貸与されるものに限る。
4、特殊寝台付属品
  マットレス、サイドレール等であって、特殊寝台
 と一体的に使用されるものに限る。
4、特殊寝台付属品
  マットレス、サイドレール等であって、特殊寝台
 と一体的に貸与されるものに限る。

A屋外の住宅改修の保険給付化

 これまで屋外での段差解消、床材の変更および手すりの取り付けなどの工事は、玄関ポーチの工事以外は住宅改修の支給対象となっていませんでした。今回の改正で玄関から道路までの建物と一体でない屋外での工事も支給対象となりました。

改正後 改正前
2、段差の解消   2、床段差の解消
3、滑りの防止及び移動の円滑化等のための床又は通路面の材料の変更 3、滑りの防止及び移動の円滑化等のための床材の変更

※下線を引いている箇所が改正されたところです。 

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