2002年イチゴ狩り報告

(バリアフリー観光イチゴ園 サンシャイン・ヴィレッジ)

SHIGA
STRAWBERRY FIELD P5

 

 ご報告が遅くなって大変申し訳ございません。
 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 今年も、みなさまのバックアップのおかげで何とか無事にイチゴ狩りを終えることができました。今は、苗づくりに毎日汗を流しています。苗づくりも天候に左右され、今年の酷暑は苗にもダメージが大きいようです。
 さて、今年のいちご狩りは通路幅等を広げたハウスを2棟増設したり、外側通路に鉄板を敷いて車椅子等が奥のハウスに行きやすいようにしたり、イチゴ園の施設に今までの経験を活かした改良を加えて3月17日から5月31日の営業期間に平日は団体の方々を中心に、土・日は家族連れの方々を中心に入園していただきました。その結果、昨年を上回る方々が来園してくださいました。特に、小さなお子さまをベビーカーに乗せた家族連れ・デイサービス・作業所・福祉施設等の方が昨年より多く来園してくださっています。
 また、おかげさまでマスコミの取材も多く、地元の新聞・テレビのほかにsennin様にお世話になっているホームページの内容と取り組みが真剣であると東京のTBSラジオ「メイコのいきいきモーニング」という福祉番組の取材がありました。当日、来園してくださった伊丹市の作業所ワークスペース・ポポのみなさんの協力を得て収録を終えました。
 この作業所のみなさんは、昨年に来園を予定されていたのですが、予約がいっぱいで来園していただくことが出来ませんでした。今年は早くから予約の電話をいただき、来園していただくことができました。みなさん、一年越しの夢が叶ったと大喜びでした。
 昨年も来園していただいている全寮制の福祉施設の方々は3日間に分かれて約150名の方が年に一度の小旅行をたのしみに今年も来園してくださいました。また、デイサービスのお年寄りは今年も元気で来園できたことに感謝し、私共に会えることをたのしみにしているとおっしゃいます。しかし、昨年私の手を握って「来年も元気で来るから」と言って帰られたおばあちゃんが来園の数日前に亡くなられたと聞いて、とても寂しく残念でした。
 養護学校の生徒さんも来園してくださいました。重度障害の方は、いちごを潰して食べておられました。盲学校の方は、香と果実に直接ふれた感覚を楽しまれます。そして、熟し加減は介助の方にアドバイスをしてもらって食べられます。目の不自由な方にとってもいちごが摘みやすい位置にあり、通路も歩きやすいと好評でした。聾話学校の遠足で来られた方々も友達とたのしそうに手話で会話されていました。他にも、家族連れ・友達と一緒に来園してくださる方々といろいろな出会いがあり、それぞれの方が、それぞれの楽しみ方でいちご狩りを楽しまれます。
 また、こうした内容がマスコミに取り上げられて紹介されることで県内にも車椅子でも入園できるというイチゴ園がでてきました。しかし、調べてみるとハウス内は車椅子で移動できてもハウスに入る通路がなかったり、トイレが離れた所にしかなかったりと障害者の方の入園を安易に考えているように思います。もっと真剣に取り組んでくれるイチゴ園が現れることを願っています。
 一方、今年から市内の知的障害者授産施設「栗東なかよし作業所」にもハウス内の清掃や葉かき・イチゴ苗の栽培に参加していただいています。生産したイチゴ苗は、サンシャインヴィレッジと栗東なかよし作業所の共同体で草津市内の量販店へ販売します。最初は、慣れない環境で話もしてくれなかったメンバーが、最近ではいろんな話をしてくれるようになり、一生懸命に働いてくれます。
 いちご以外に何もない小さなイチゴ園に来園することをたのしみに1年間も待ってくださる方々、来年も元気で来園出来ること楽しみにされている方々、いっしょに苗づくりに励んでくれる作業所の方々、イチゴ薗をバックアップしてくださる方々それぞれに心から感謝しています。
 今後も、障害者の方が雇用できる環境づくりとできるだけ多くの人かおいしいイチゴを味わい、楽しい気分を共有できるイチゴ園を目指して努力します。 

平成14年8月27日 

観光イチゴ園 サンシャイン・ヴィレッジ 

住 所 : 滋賀県栗東市十里378
電 話 : 090-1487-7406 

経営者 寺田まで

                    
身障者用トイレ 室内

 

 観光イチゴ園「サンシャイン・ヴィレッジ」の経営者である寺田氏より、上記のような「2002年イチゴ狩り報告」と3月20日付の読売新聞の滋賀版に掲載された記事のコピーとを合わせてFAXにていただきました。
 一年目はレンタルにて車椅子用トイレを置いたのですが、二年目からは簡易水洗タイプの屋外ユニバーサルデザイントイレ(高齢者・身障者対応)を購入されハウスの前に設置されたとのこと。上写真のようにトイレの写真も届きまして、益々設備を充実させて行っているようです。
 バリアフリーイチゴ園が地域の方々に受け入れられ、そして遠方からもイチゴ狩りを楽しみにして来てくださるそうで、「サンシャイン・ヴィレッジ」を紹介しているsenninとしても嬉しいことであります。
 最近では介護保険との関係もあるのでしょうか、通所リハの一貫としてご利用される方々やデイケアのレクリェーションとしてで訪れる方々もおられるとか。それで、大勢の方々(団体)を受け入れた時に皆さんが困らないように、今年中にはもう一つ簡易水洗タイプの屋外ユニバーサルデザイントイレを増やしたいとも話しておられました。
 早いもので観光イチゴ園も開園して三年が過ぎ、当初2棟だったイチゴハウスも貴兄と奥様のご努力で8棟に増えたととのこと、経営に関していろいろご苦労もありましょうが、くれぐれもお身体を大切になさりながら、益々このバリアフリーイチゴ園が発展して行くことをお祈り致しております。 

by sennin 

イチゴ園 「サンシャイン・ヴィレッジ」

  看板と身障者用トイレ「サンシャイン・ヴィレッジ」 

(更新) 平成14年3月上旬 現在の「案内」と「マップ」を掲載しました。詳細は「サンシャイン・ヴィレッジ

観光イチゴ園の概要と経過報告(H12)  

バリアフリーイチゴ園報告(H12) 

バリアフリーイチゴ園 その後の活動報告(H13)

平成14年バリアフリーイチゴ園の案内(H14年3月) 

2002年イチゴ狩り報告(H14年8月) 

その他

(OTHER)