町角のバリアフリーの意識

 

35) 興陽高校「鳥達の集う滝」と「クジラの庭のスロープ」 

平成 28年 1月 22日 撮影 

A、水が流れる滝石組 B、スロープを入れての全景(クジラの庭)
2月25日 撮影 藤井先生 

造園デザイン科 庭園施工管理類型 3年 20名(平成27年度)

 概要と感想

 庭園の紹介に入る前に、まずバリアフリーUD(ユニバーサルデザイン)について簡単に記述しますと、バリアフリーとはすでにあるものや人に対してのバリアをなくするということで、建物や設備などの物理面だけでなく、情報面(手話・音声・字幕・映像など)や制度面(バリアフリー新法など)、人の心といった精神面などの様々な障壁を取り除いて高齢者障がい者(肢体の障がい・視覚障がい・知的障がい・精神的障がいなど)・子供外国人・その他困っている人などが、容易に移動できるとか社会に参加できるようにすることであると思っています。

 UDは新規につくるものについての製品人をとりまく環境づくりについて7つの原則(公平性・柔軟性・単純性と直感性・認知性・安全性・効率的で疲れない・利用のためのサイズと空間があること)があり、最初からバリアのない世界を目指していますが、それは主に物理面についての原則であると考えています。
 岡山県では、人に対して「思いやり」をもつことが大切であるということも合わせてUDを推進しております。

 現状ではバリアフリーとUDのどちらの考えが優れているかを問題にするのではなく、「よりよい社会」そして「過ごしやすい町づくり」にしていくためには両方の考え方が必要であると考えています。

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 公共性の高い庭園については、多くの利用者が使用しやすいかどうかで評価される場合が多いと思いますが、このページでは、多くの人が使用しやすい庭園をつくる過程とともに、造園デザイン科の生徒さん達の技術力と感性の素晴らしさをお知らせしたいと思っています。

 また、興陽高校造園デザイン科の生徒さん達の「バリアフリー庭園」の作庭において、授業のなかで生徒さん達苦労したこと工夫したことなどを説明したいと思っています。

 さて、今年度は、80周年記念庭園「クジラの庭」スロープを二ヶ所つくるとともに、教室脇のコンクリートの廊下と通路の段差の解消ということでスロープにしてくれたり、尻尾側スロープの周辺に凸凹がないように整備してくれました。途中ブロックの納期が遅れて施工が予定通り進まなかったり、ここでのブロック施工だけでもいろいろ苦労があったようです。

 尻尾側スロープにつきましては、当初幅約180cmと広めに施工してくれましたが、もっと緩い勾配にするために幅約120cmのスロープにして施工し直してくれました。テスト中にもかかわらず、有志が集り数日間で仕上げたようです。自分達が作ったスロープは、自分達で施工し直したいと、授業時間ではないにもかかわらず作業してくれたようです。
 生徒さん達の責任感の強さを感じます。卒業し社会生活のなかで、最後までやり遂げるという仕事への取り組み方を想像させてくれます。

 また、この学校の校舎・敷地は平地なのですが、数十年前に施工で使ったブロックや大きな石や様々な種類の樹木をどこに置いていたのだろうか、不思議に思わせるほど保管がいいことに感心させられる。

 今年度の庭「鳥達の集う滝」がまた素晴らしい。昨年の10月頃は、大きな石が無造作に置いてあり、これからどのようになるのか楽しみというより、不安の方が大きかったように思います。「天」「地」「人」の基本形を説明したイラストを尾畑先生からいただきましたが、それを参考にしても高校生が「滝石組」を作り上げられるとは思っておりませんでした。

 それが1月の上旬に来てみましたら、何と素晴らしい滝石組をメインとした庭が出来上がっているではありませんか。高校生が作庭するレベルをはるかに超えているのではないかと驚き感心し嬉しくなりました。
 
 10月に尾畑先生から、水が流れるように「滝石組」の石を配置し実のなる樹木を植栽して、その実を食べに来た小鳥の囀り(さえずり)が聞けるような庭にしたいと話しておられましたが、コンパクトなサイズの庭に盛沢山の工夫が凝縮された大変素晴らしい庭が出来上がっておりました。

 左上写真Aは、体育館側から斜めに滝石組の水の流れる様子が見える位置から撮影したものです。水を流すのはイベントがある日だけだと想像しているのですが、この日は庭の完成披露ということで水を流してくれたのだと思います。水が流れるとより風流さが増すように感じます。

 私の一番好きな角度で、一日中観ていても飽きないと思わせるほど、大変素晴らしい風情がある滝石組だと感心しております。

 右上写真Bは、スロープを入れた「クジラの庭」の全景ですが、藤井先生が校舎3階から撮影してくれました。この日は、クジラの庭の上で音楽にのせて女子高生達がダンスの練習をしていました。「クジラの庭」が生徒さん達にとって、校舎から「クジラの庭」を観て安らぐ場だけでなく、ダンスの練習等いろいろな使い方がされているのを知りました。

 スロープが出来上がりましたので、「クジラの庭」の上で開催されるイベント車いす利用者が参加できたり、ダンス等を間近に観ることができるようになったと思います。

  今年度の「鳥達の集う滝」の水が流れる滝石組を、ぜひ皆さんに観てもらいたいと思っています。この庭園は、癒されるとか安らぎを得られるだけでなく「風流」さを感じさせます。出来ることなら、この庭の前で「お抹茶」をいただきたいものだと思ってしまいます。
 本日拝見して、生徒さん達の技術力と感性に改めて脱帽したしだいです。

 このページで、生徒さん達の技術力と熱い思いと感性作庭の過程で知っていただけたら幸いであります。

 どうぞ、お時間がありましたら、今年度(平成27年度)「クジラの庭のスロープ」と「鳥達の集う滝」と、案内板が設置された10のバリアフリー庭園そして「50周年記念庭園のバリアフリー化パート1」・「50周年記念庭園のバリアフリー化パート2」と香楽園(こうらくえん)そして「クジラの庭」の奥にありますLINK〜時を刻む〜などで、ゆっくりと歩みを進めて気持ちをリフレッシュさせていただきたいと思っております。

 毎年度ながら、庭園の設計・施工実習授業で、これほど素晴らしい庭園をつくりあげてしまう生徒さん達を指導する興陽高校の先生方奥深い考え(生徒さん達の自由な発想の重視など)や指導力や技術力の高さにあらためて感服致しております。

 ※施工の過程については、ページの一番下からみてください。 

岡山県立興陽高等学校
  住 所 : 岡山県岡山市南区藤田1500
  電 話 : 086-296-2268(代表)
  URL  : http://www.koyohigh.okayama-c.ed.jp/

 「造園デザイン科 第3学年 庭園施工管理類型 20名(女子生徒 5名)

 (造園デザイン科 科長 尾畑篤司先生、藤本泰史先生、藤井泰彰先生、田中賢造先生、太田貴久先生、佐伯義也先生)        

 内閣府特命担当大臣表彰優良賞受賞(平成19年度バリアフリー化推進功労者表彰) 受賞者一覧

山陽学園大学
  住 所 : 岡山市中区平井一丁目−14−1
  電 話 : 086-272-6254(代表)
  FAX  : 086-273-3226
  URL  : http://www.sguc.ac.jp/

  総合人間学部 生活心理学科
 
  澁谷俊彦教授 (倉敷市伝統的建造物群等保存審議会会長、岡山県環境審議会委員)

 

平成 28年 2月 25日 撮影

C、クジラの庭全景 D、孟宗竹のキャスター止め E、尻尾側スロープ F、頭側スロープ
藤井先生 撮影  藤井先生 撮影  藤井先生 撮影   

 概要と感想

 左上写真Cは、クジラの庭全体の景色であります。本日は、このクジラの庭の上でダンスの練習をしておりましたので人影が写っておりますが、はっきりとクジラの形・口・潮吹きに見立てた樹木背側と腹側でインターロッキングブロックの種類が違うこと等が確認できると思います。
 そして、今年度は、クジラの庭からの車いすの転落防止のために、キャスター止めに太い孟宗竹を設置してあります。また、若干見えにくいかもしれませんが、頭側と尻尾側にスロープをつくりました。

 中央上写真Dは、クジラの尻尾側を拡大したものですが、直径約15cmぐらいの孟宗竹をうまく尻尾の形に合わせてキャスター止めを作っていました。

 中央上写真Eは、1月22日の第三回目の授業参加の時間に、幅を狭くすればもう少し緩やかな勾配のスロープになることを確認しましたので、幅180cmのスロープから、1月22日以後作業をすすめて幅120cmのスロープにしたものです。
 勾配は1/18ぐらいになり、車いすで上がりやすくなりました。大まかに6角形のブロック使用していますが、これはクジラ全体の背中部分と同じブロックです。

 右上写真Fは、クジラの庭から頭側のスロープを写したものですが、尻尾側で使用されたブロックとは違う形です。こちら側のスロープは10月のままで幅広いスロープであります。スロープ下部と通路部分に若干の凸凹がありますが、それは来年度の生徒さん達にバリアフリーの勉強のために整備してもらう予定にしているようです。

 1月22日に、尻尾側のスロープが出来上がりましたら、再度確認の写真を撮りにきますということで帰ったのですが、来週からテスト期間ということで施工の時間が取れるのだろうかと心配しておりました。
 尻尾側のブロック施工を担当した生徒さん達を中心に、毎日4〜5人の生徒さんが施工したと聞いております。

 「自分達が受け持ったヶ所は、最後まで責任を持ちたい」と、田中先生から生徒さん達の言葉を聞きしましたが、技術とともに精神的にも責任感が強い生徒さんを育てる授業であると感じました。

 流石に造園デザイン科の生徒さん達であると、いつも大変感心しております。

 大変お疲れさまでした

 

平成 28年 1月 22日 撮影

G、水が流れる滝石組 H、澁谷先生 I、亀   J、藤本先生
K、滝石組みの天・地・人の基本形 

概要と感想

 今日は、今年度三回目の授業参加ですが、来週から3年最後のテスト期間に入るということで、本日は施工の作業を終えた庭を拝見することになります。

 今年度は、クジラの庭にスロープを二ヶ所つくり、校舎側廊下の段差をなくするためのスロープもつくり、その周りのインターロッキングブロックの整備をしました。

 体育館前に水の流れる滝石組をメインとし、通路の排水溝にグレーチングが設置され、庭内には小鳥が集うように実のなる樹木を植栽しました。枝の上で小鳥が囀っているような風景をイメージさせてくれるような大変素晴らしい庭ができていました。

 間口 13.7m × 奥行 5.3m (北側通路 1m)という空間に、車いす利用者が庭の奥まで入って行けるように東西と南側に通路を設けています。視覚に障がいがある方のために、水の流れる音小鳥の囀りを聞いて楽しんでもらえるようにしているようです。

 今までのバリアフリー庭園のなかで、もっとも生徒さん達の感性が求められた庭ではないかと、出来上がった「鳥達の集う滝」を拝見して、この庭の素晴らしさにただただ感心するばかりでした。

 ただ、クジラの庭に設置された尻尾側のスロープにつきましては、下の1月6日に撮影した幅の広いスロープのままでありましたので、この日再度、もう少しゆるやかな勾配のスロープにならないだろうか打診しました。
 尻尾側スロープにつきましては、車いす利用者と人が横向きにすれ違うことができる程度の幅約120cmにして、勾配がよりゆるやかになるように作り直すと言ってくれました。来週から期末テストということなので、作業の時間があるのだろうかと少々心配であります。

 左上写真Gは、滝石組に水が流れる様子でありますが、つくった当初は予想していたコースに水がうまく流れなくて、脇に水が流れて水漏れ状態だったと聞きました。石と石の隙間を丹念に埋める作業も大変だったようです。

 石の高さや大きさや形をうまく組み合わせていると大変感心します。この角度から滝石組を一日中でも眺めていたいと思ってしまうほど大変素晴らしい出来栄えだと思っております。

 中央上写真Hは、平らな大きなサイズの石の上に小石があることで、水の流れが微妙に変わり、そのことによって滝石組の風景も微妙に変わって来るという説明を澁谷先生がしているところであります。様々な石組みを観てきているだけに、微妙な水の流れに気がつくのですね。なるほどと説明を聞いておりました。

 中央上写真Iは、滝石組の水の流れる途中に、亀に似た石の上に陶器の小亀を乗せていました。今年度の生徒さん達は茶目っ気があるようです(^_^)

 右上写真Jは、藤本先生南側通路の幅(1.27m)を測ってくれているところです。間口 13.7mと奥行 5.3mの長さも測ってくれました。

 中央上写真Kは、天・地・人の基本形の説明で、石に番号が付いております。「天地人」の3石は一直線上に並ばない位置で、おのおのの石のセンターを直線で結べば三角形(不等辺)ができる位置がよいとされているようです。

 天・地・人の基本形の石の置き方や説明があっても、石選びとその配置には感性が重要になってくると思っています。                                           

 下記は、設計と施工について、平成28年1月6日以降に各代表の生徒さんが、庭園施工管理類型の生徒さん達の意見をまとめてくれたものです。

 今年度の生徒さん達は、特に設計や作業の内容について、詳細に教えて下さったので、私が想像していた以上に、生徒さん達のこの庭園に対する思い入れを感じる事が出来ます。
 失敗したことや苦労した点工夫したところなどが、クラスの仲間とのつながりを強くしたり、より素晴らしい「スロープ」と「滝石組」をテーマにしたバリアフリー庭園をつくりたいという気持ちが伝わってきます。  

(平成28年1月22日 現在) 

設計責任代表者(濱 崇晃) 施工責任代表者(柴田 和歩)
 今年度の生徒さん達はどのような思いで、クジラの庭施工地及び体育館
前庭園
施工地を計画されたのでしょうか。設計に対する考えを聞かせて
ください。

1、クジラの庭施工地の2つのスロープについて、利用する対象者及び
それぞれのスロープの勾配や特徴と工夫した点等を教えてください。

対象者:車いす利用者、子供、高齢者、学校に来た人、興陽高校の
生徒、すべての人。

特徴と工夫:クジラの庭のゴミ・ステーション側に設置した通路の場所は、
もともとは通路でなかった場所だが、近道で通っていた場所なので、ここを
通行するのが利用者にとって便利がよいということだったのでスロープを
設置することにした。
・スロープの両端に石を据える。(キャスター止めをしている)
・車いす利用者が1人でも上がりやすいように工夫した。
幅を広めにとった。

2、校舎側のスロープとその周りのインターロッキングブロック施工は
計画通り進みましたか。
 スロープの勾配やスロープ周辺等何か特徴がありますか。

○計画していたよりも勾配が急になってしまってやり直した
 少し予定より遅れたように思う。

特徴扇状のスロープにして、廊下のどの面からも段差なくアクセス
できるようにした。
・段差をなくし、ゆるやかな傾斜にした。
・でこぼこをなくした。
・スロープの横の石積みが特徴。

3、今年度は滝石組をメインとした庭ですが、どのような庭をつくりたい
と思いましたか。庭の名前も教えてください。

庭の名前「鳥達の集う滝
・鳥が集ってくるような自然豊かな庭
水の音がきれいに聞こえる庭。
・周りには実のなる木を植栽しました。
迫力のある滝をつくりたいと思った。
小鳥がさえずる庭
・過去の先輩と同じく、バリアフリーの意識でつくった。

4、園内に植栽している樹木や草花の名前と、実のなる木がありましたら
実のなる季節を教えてください。庭に来て欲しい鳥はいますか。

植栽:ジュンベリー(6月)、シャリンバイ(10月〜11月)、ヤマボウシ
(秋)、ナンテン(冬)。

・ヒトツバ・ホソバヒイラギナンテン・キチジョウソウ・ヒサカキ・ヤブラン
・ツバキ・タマリュウ・アオキ・リュウノヒゲ・ヒトツバ

来てほしい鳥:スズメ、キツツキ、ウグイス、カワセミ

5、庭全体のイラストを描いて、天・地・人の石の配置やその他の石の
役割
、通路や植栽している樹木や草花等を、裏面を使って説明してくださ
い。

天地人の基本形

・天地人において背の高さは「天」「人」「地」の順である。
・天地人において量的なものは大差ない。
・天地人の配置は、不等辺三角形を作る。
・天地人におけるそれぞれのの石の向きは、「天」は「人」の方向、「地」
は「天」の方向を向いている。
・天地人においての力の作用する方向は、各石のグランドレベルの中心
が「天」の石の頂点の方向となる。

○「天地人」の3石は一直線上に並ばない位置、おのおのの石の
センターを直線で結べば三角形(不等辺)ができる位置がよい。

◎滝石組みの基本形の石を、上写真Kの番号で説明します。

○天地人の基本形:B「天」の石、A「地」の石、@「人」の石

6、今年度の生徒さんらさしさを出したヶ所がありましたら記入してくだ
さい。小さなことでもいいですから、庭園に対する思い入れを書いて
ください。

機械にあまりたよらないようにつくった。

○周りの石積みなどは、自分が受け持つ場所はその人、個人個人の
考え
でやった。その結果、積んだ人の個性がでている。

園路の一部に洗い出しをおこなった。

○自然な感じがでるように、石に動きをつけた

○自分のできることは精一杯やり、みんなでつくりあげた。

車いすの人でも楽に安心して回れるようにした。

○自分の意見を通したり、人に助けてもらった庭。

○水を流す 目標が叶ってよかった。

○石積みを皆でした。

○石積みにあった石を上手に選んだ

迫力がある。

○今年度のみんなのいい具合の大胆な積み石が表れていました。

 今年度の生徒さん達はどのような思いで、クジラの庭施工地及び体育
館前
庭園施工地を施工されたのでしょうか。施工に関して難しかった点
や工夫した点
を教えてください。

1、クジラの庭施工地の2つのスロープの勾配について、それぞれの高さ
と底辺の長さ
通路幅を教えてください。石積み等苦労・工夫したところが
ありますか。

尾側:高さ(0.295m)、長さ(4.7m)、通路幅(1.82m) 勾配:1/14
頭側:高さ(0.465m)、長さ(6.2m)、通路幅(2.01m) 勾配:1/13
工夫した点車いすが十分通れる幅にした。ビシャンや石のみを使う
ことで石をきれいに見せた。
難しかった点:積んでいる石の天端がとなりの石と合わず、それを合わ
せながら積んでいくのが難しかった。ルートハンマーの使い方が難しかっ


2、校舎側スロープの高さと底辺の長さ、通路幅を教えてください。
 インターロッキングブロック施工で難しかった点や工夫した点を教えてくだ
さい。

教室側:高さ(0.328m)、長さ(4.83m)、通路幅(2.51m) 
ろう下側:高さ(0.302m)、長さ(9.1m)

工夫した点:ブロックの高さを合わせるための砂の量を調節したり、
ムハンマー
で叩いたりして微調整した。
難しかった点:サイズが合わなくて、何度も重い石を運んだ。
ブロックどうしの間に隙間があいてしまい難しかった。
・でこぼこにならないように水糸を張りきれいに平らにするのが難しかっ

・こうがい板で、砂の高さを素早く正確に合わせるのが難しかった。
・きれいな板にならなかった。
・毎日同じ作業をしていることでうまくなった。

3、石滝組の庭では多くの大きな石を使用していますが、運搬や設置の
方法
を教えてください。天・地・人の石やその他の石の種類をどうやって
選択しましたか。

運搬方法:クレーン車、ねこ車、人力
設置方法:小型移動式クレーン、人力、カナテコでテコの原理を使い動
かす。
・突き棒で突き固める。

石の種類:小豆島の石。自然な形の石を選んだ。
どうやって選択したか天の石は天空をさす様な立石を、地の石
どっしりとした安定感のある石を、人の石は人が横になっている様な
を選んだ。地の石と人の石は天の石の方向へ向かっています。

4、水が流れる滝石組には大きな石から玉石までありますが、天・地・人
の石の設置から 完成までの滝石組の作庭過程を教えてください。作庭
過程で工夫した点や苦労した点や難しかったところを詳細に教えてくださ
い。

滝石組みの制作過程
○計画:庭園スペースの片づけ、整地→枠の石積み・滝の石組み→通路
を作る(洗い出し)→植栽→庭園外のインターロッキング。

実施:枠の石積みでは、測量で高さを出し石が沈まないようにモルタル
で基礎を打つ

・滝の石組みは、主に小豆島の石を使い「天地人」の考えをもとに段落ち
の滝
をつくった。
水漏れを防ぐために、モルタルを石と石の間や段に約2〜3cmの厚み
で打ちました。
・石積みでは同じ形の石が縦に並ばないように積んでいった
・石の間には平らな石などを詰めて見栄えをよくした

苦労した点石の位置決めに手こずりました。石組みなども難しかっ
た。
・クレーン操作が難しかった。
・繰り返しの作業だったので大変だった。大きな石なので動かすのが大変
だった。
・水が流れるパイプを据えている石の間を上手く堀りつなげ噴射口に持っ
ていくのが難しかった。
石の角度や高さ他の石との高低差をなくすのが大変だった。
工夫した点:できるだけどの向きから見ても良く見えるようにする。
石積み制作過程:@天・地・人となる(大きな石)をすえる。
             Aその間をうめていきました。
             Bモルタルを使い床打ちをする。
             C砂利を敷く。

5、東側・西側・南側の通路幅(グレーチング部分を含む)と石滝組の東と
西にある通路幅のサイズを教えてください。難しかった点や工夫した点
も教えてください。

東側通路(1.4m) 西側通路(1.4m) 南側通路(1.27m)
石滝組:東側(1.05m) 西側(1.1m)  正面の通路(1.05m)

工夫した点:車いすが通れるようにする。
難しかった点:インターロッキングブロックの板が3種あり、色を間違わ
ず置くのが難しかった。
・ブロックを色ごとに並べてセッティングしておくことでペースを上げました。

6、その他、石滝組の植栽やインターロッキング施工、クジラの転落防止
の柵について、作庭過程で工夫した点、難しかったところ等を教えてくだ
さい。

工夫した点:竹と丸太をできるだけしっかり結びつけました。
難しかった点:水糸を張ってブロックの高さを合わせるのが難しかっ
た。
・石積みをしている途中でいい石がなくなるので、残った石をいかに組み
合わせて良くしていくのかに頭をつかった。
水漏れしないようにモルタルを詰めるのは大変だった。
・ブロックが上手くかみ合わず大変だった。
L、東側通路 M、南側通路  N、クジラの庭転落防止竹 

 概要と感想

 左上写真Lは、東側の通路ですが、グレーチングは二種類あるのが確認できると思います。どちらも車いすのキャスター(車いす前輪の小さいサイズのタイヤ)が、溝に入らないような狭いサイズのグレーチングでした。

 右上写真Mは、南側約13.5mの長さの通路です。この通路があることで、車いす利用者は四方から滝石組の石の形を観ることができます。

 右上写真Nは、クジラの庭でクジラを形取りながら、車いす利用者が転落防止太い孟宗竹(直径約15cm)を設置して行っているところであります。写真はクジラの尾の部分です。 

 

平成 28年 1月  6日 撮影

O、体育館側からの庭全体 P、真正面からの庭全体 Q、西側からの庭全体

 概要と感想

 今年度の庭は、体育館前昭和62年・昭和63年・平成元年の卒業生の寄付によってつくられた東西に長い庭があり、その庭の前にあった先輩方の庭を整地した後につくられた庭であります。卒業生の寄付によってつくられた庭には、アラカシ・クスノキ・ヒラドツツジ・サツキ他の樹木の植栽がありその景色を背景に、今年度の庭は「水が流れる滝石組み」をメインとしてつくられた庭であります。

 昨年、第二回目の授業参加の後ここの場所で、尾畑先生から今年度の庭は、水が流れる「滝石組」の石を配置し、実のなる樹木を植栽して、小鳥の囀り(さえずり)が聴けるような庭にしたいと話してくれました。体育館前なので、ここを訪れる人皆が観て癒されたり安らぎの場にしたいとも話されていましたが、まさに風情のある大変素敵な滝石組みの庭が出来上がっていました。

 車いすが通行できる通路スペースが確保されており、植栽も終えておりましたが、庭全体を考えた場合東側・西側・南側の排水溝にグレーチングを設置するのが残っているだけのようでした。

 左上写真Oは、「水が流れる滝石組の庭」を体育館側から撮影したものです。この位置からより近づいて観ると一番「天・地・人」の石組みのかたちが分かり易いのではないかと思います。

 中央上写真Pは、「水が流れる滝石組の庭」を真正面から撮影したものですが、滝石組みの横側の顔と東西両側の通路が確認できます。卒業生の寄付によってつくられた東西に長い庭との境目は、今まであった石積みをそのまま利用するようにしているようです。

 中央上写真Qは、「水が流れる滝石組の庭」を西側から撮影したものです。右端に立札が確認できると思います。以下はその内容です。

  L3 庭園施工管理類型
    小鳥集う滝(ハマのわがまま庭)
  この庭は「天」 「地」 「人」の手法を基に滝石組をしています。植栽している樹木は小鳥たちが好む実のなるものです。
  また車イスの方にも庭の中まで進める通路を考えました。
  この庭に多くの鳥たちが集まり、滝の音に心やすらげたらと、L3(造園デザイン科3年)でつくりました。

 「ハマのわがまま庭」という文言が気になって尾畑先生に聞きますと、造園業にすすむ濱君が積極的に「滝石組」の作庭に取り組んでいたようです。濱君のこだわりが強い滝石組に、他の生徒さん達が好感を持ったのでしょうか、濱君へのご愛嬌でこの一文を入れたのではないかと想像しています。

 左下写真Rは、東側通路と排水溝でありますが、庭の東側・西側・南側の排水溝にグレーチングを設置する作業が残っておりました

 中央下写真Sは、現在の通路の状態を分かり易いように、東側通路と溝を拡大したものです。境目の石積みの様子も分かると思います。

 中央下写真Tは、クジラの庭の尻尾側に幅182cmのスロープが作成され、それを校舎の3階から尾畑先生が撮影してくれたものです。

 中央下写真Uは、クジラの庭に上がって、クジラの尻尾側からスロープと校舎・廊下周辺を整備したインターロッキングブロックの様子を写したものです。

 右下写真Vは、頭側にある幅約2mのスロープであります。左側が少し盛り上がっているように感じました。

 本日は、写真撮影のためだけに庭を訪問しましたが、クジラの庭に設置された2つのスロープと廊下周辺のインターロッキングブロック施工は、ほぼ終了しているように感じました。
 体育館の前に作庭された滝石積をメインとした庭は、排水溝にグレーチングを設置する作業が残っているだけのようです。

 クジラの庭に設置された2つのスロープは、車いす利用者の私が単独で何とか上がれる勾配ではありますが、もう少し緩やかな勾配にならないものかと感じました。

 体育館の前にある庭は、水が流れる滝石積をメインとした庭ですが、天・地・人を基本にした石を配置しているようです。私は体育館側から眺めた滝石積が好きですが、それぞれの石の高さや大きさが見事に調和して美しいと感じたしだいです。

 実のなる樹木を植栽して、それを食べに小鳥が来て囀る様子が目に浮かぶようです。本当に素晴らしい庭が出来上がっていると大変感心しております。

 通路幅は、車いす利用者と歩行者がすれ違える幅が確保されていました。

R、東側通路と排水溝  S、東側通路と溝 T、クジラの庭のスロープ U、尻尾側スロープ V、頭側スロープ
    尾畑先生 撮影     

平成 25年 10月 26日 撮影 

W、滝石組全体 X、滝石組と水道の立ち上がり Y、東側排水溝と通路

 概要と感想

 この日は、私の今年度第二回目の授業参加で、前半は家政科の生徒さん達との合同授業ということで、クジラの庭の上にホワイトボードと生徒さん達のいすを用意して授業をしました。

 前半は家政科の生徒さん達との合同授業として、福祉住環境についてお話をしました。後半は造園デザイン科の生徒さん達だけですので、今年度の庭園の感想についてお話をしました。

 さて、住宅内をなぜ整備したほうが良いのか。住宅内の環境が整備されていないと、どのようなことが起きるのか。

 一般的に、身体の機能が低下した高齢者や身体に障がいを持っている人などは、ご自分の住んでいる住宅内で移動がし易いようにとか、トイレや浴室などの設備が使い易いように住宅内の環境を良くしたいと考えておられる人は多いと思います。

 例えば、歩行時に足が上がらない「すり足歩行」の高齢者は、僅かな段差(5mm〜10mm)で転倒することがあります。高齢者が転倒して足を骨折するとリハビリをしても自立歩行が困難になって杖歩行になったり、住宅内を移動するために横手すりが必要となる可能性があります。

 また、身体の機能が低下した高齢者は、縦手すりがないと立てないとか、ドアは開き戸より引き戸のほうが動作しやすいというようなことがありますので、住環境の整備が必要になってきます。

 大まかに住環境整備の必要性をお話した後で、個別の住宅改修の考え方としまして、スロープの勾配・手すり・車いすの通路幅そして「車いす操作の仕方」などについて簡単に説明しました。下記は短く要点だけを簡単に記述したものです。

1、スロープの傾斜について、勾配の考え方は、建築では角度ではなく何分の一という言い方をします。
・車いすを自分で操作する場合は、スロープの勾配は1/15以下にしてもらいたいと思っています。
・造園デザイン科のバリアフリー庭園では1/15以下を目指して作庭しております。 

2、手すりについて
・一般的に、横手すり直径は35ミリ縦手すりは握って力が入り易いように直径32ミリと考えていますが、当事者手の大きさ身体能力を考慮して手すりの太さを決めてください。
・材質は、木製又はアルミニウム+塩化ビニール被膜(水回り用)の手すりなどがあります。(水回り用にステンレス製の手すりを使うと冬場手の熱を吸い取られるような気がします。)

手すりの取付(在宅で生活していることが前提)について
1)取付の位置は、動線を考慮するとともに、当事者の使用し易い高さにする。
2)手すりには、荷重に耐えられる下地がいる。なければ補強板が必要となる。

3、通路と廊下のスペース(幅)・・・車いす使用時(自操用車いすの幅:約65cm・介助用車いすの幅:約約55cmとして話しています)
◎住宅内においての車いすについて(自分で操作する場合について話しています)

1)市販車の幅約65cm+腕の可動域約15cm。ですから、一般的に直線の通路幅は最低80cm必要になります。

2)住宅内での廊下入口有効幅員の関係で、福祉住環境コーディネーターのテキストでは一般的に廊下・入口の関係は85p×85pと書かれています。
 片方が80cmなら、もう一方は90cmとなります。

3)車いす操作の能力には個人差がある。(当事者にあったサイズをアドバイスする。)
 住宅改修においては、自分の車いす操作の能力から、当事者の車いす操作のレベルを考え、そこから廊下と入口の有効幅員を想像しています
 車いすの回転スペースのサイズは、公共施設では150cm×150cmとなっています。これぐらいあればほとんどの車いす利用者は回転できると思いますが、住宅内でこのスペースを確保することは難しい。

4)暮らして困らないと感じるサイズ
 廊下と入口の関係で85p×85pというのは、生活に必要な最低のサイズであると考えています。
 車いす操作の能力には個人差がありますので、障がいを持つ当事者にとっても介助する家族にとっても、なるべく生活し易いサイズを見つけ出すことが大切だと思っています。

4、車いす操作の仕方については、イラスト入りのA4用紙5枚をコピーしたものを配布し車いす介助の仕方を説明しました。

1)突然に押さないで、声を掛けてから車いすを押すようにしてください。

2)横断歩道などで急いで渡ろうと勢いをつけて押さない。歩車道境界部には段差があり、当事者が飛び出してしまい事故につながってしまう。
段差に対しては、車いすを垂直にしてアプローチする。

3)人混みでは前の人の足首が見えるぐらいに距離をおく。ステップが前の人の足首に当たれば事故になる。

4)急こう配のスロープ下る時には、後ろ向きで下りる。

5)キャスター上げは、片足でティッピングバーを踏むと同時に左右のグリップを下に力を加え車いすのキャスターを上げる。

※実際の住宅改修での重要なポイントを簡単に述べます。
・当事者の身体能力を把握する。
・建物の現況を知る。
・当事者やその家族への聞き取り
・他職種との連携が大切である。(医療従事者と建築関係との連携) 以上のようなことを前半の合同授業で話しました。 

 私が口頭で話したことを、澁谷先生が分かりやすく要点をホワイトボードに箇条書きにしてくれました。スロープの勾配についてもイラストを描いてくれましたので、生徒さん達に話の内容が伝わったと思います。感謝。

 後半の授業では、造園デザイン科の生徒さん達に、現在の庭園の感想をお話しました。

 左上写真Wは、滝石組の庭全体であります。滝石組では「天」・「地」・「人」の基本形というものがあるようです。左上写真Wでは、大きな天・地・人の石が置かれているだけでしょうか、石の設置はまだまだこれからのようです。

 中央上写真Xは、滝石組の庭全体を少し拡大したもので、写真中央に水道の立ち上がりが見えております。

 右上写真Yで、東側(体育館側)排水溝と通路見えていますが、グレーチングを設置して通路幅が約130cmになる予定であります。

 左下写真Z、滝石組の庭の前で、田中先生と澁谷先生が、今後の庭の進行について話しているところです。澁谷先生の左手に持っている手すりは、前半で縦手すり(口径32mm)の説明に使用した手すりです。 

 中央下写真AA、ホワイトボードの前で澁谷先生と谷口先生(家政科)とが話しているところです。

 右下写真BBは、藤本先生と澁谷先生と田中先生が並んだ、珍しい3ショットでありますが、澁谷先生が第二回目授業最後で、作庭の感想を述べておられるところです。

 第3回目の授業参加は、来年1月の予定です。クジラの庭に設置する二つのスロープの勾配が、1/15以下の緩やかなスロープになっているだろうか。
 滝石組をメインとした庭は、どのように完成しているのだろうか、大変楽しみであります。

Z、田中先生と澁谷先生  AA、澁谷先生と谷口先生  BB、藤本先生と澁谷先生と田中先生

 

平成 27年 10月  14日 撮影

CC、滝組の庭作成中 DD、西側排水溝と通路 EE、南側滝石組裏排水溝と通路 FF、滝石組の庭と尾畑先生
    尾畑先生 撮影   

 概要と感想 

 体育館前に、以前先輩たちがつくった庭がありましたが、その庭を更地にし、今年度は水が流れる滝組をメインにしたバリアフリー庭園を作庭したいようです。

 左上写真CCは、庭全体の現在の様子です。大まかに測定すると、間口約12mで奥行き4mのスペースに、バリアフリーの水が流れる滝石組をつくる予定らしい。

 中央上写真DDは、庭園の西側排水溝ですが、グレーチングを設置して通路幅が138cmになる予定であります。

 中央上写真EEは、滝石組の裏側(南側)の排水溝ですが、ここもグレーチングを設置して通路幅131cmになる予定であります。車いすで入って行けないので、尾畑先生に写真を撮ってもらいました。

 東側通路の幅は130cmになる予定でですが、これもグレーチング幅を含んだサイズであります。

 右上写真FFは、滝石組の庭内で尾畑先生が、今年度は水が流れる「滝石組」の石を配置し、実のなる樹木を植栽して、小鳥の囀り(さえずり)を聞けるような庭にしたいと話してくれました。

 左下写真GGは、クジラの尾側のスロープが出来上がっておりました。スロープ幅180cm、高さ36cm(石積みの高さ28cm+8cm)、勾配約1/12でありました。
 車いす利用者の私が、ようやく上がることのできる勾配でありました。

 中央下写真HHは、クジラの庭の頭側のスロープで、写真で分かりますように、後はブロックを敷き詰めるだけになっていました。スロープ幅200cm、高さ45cm(石積みの高さ41cm+4cm)、勾配約1/10?でありました。
 スロープが完成していないので、車いすを走らせたわけではありませんが、車いす利用者の私が通るスロープの勾配としてはやや困難ではないかと想像しています。

 右下写真IIは、校舎側通路と柱が見えていますが、クジラの庭との間にあるスペースです。割と広いスペースですが、校舎側との境目のブロック施工のやり直しがあったようです。

 私も皆さんも、綺麗に出来上がった後のインターロッキング施工の様子を見るわけですが、ブロックの注文中で作業が中断したり、ブロック施工のやり直しをしたりと、生徒さん達しか分からない苦労があったようです。

 今年度は、「滝石組」をメインにした庭ですが、四方から見ることができる「滝石組」を見たことがありませんので、完成が大変楽しみであります。

GG、尾側スロープ HH、頭側スロープ II、廊下側周辺

 

平成 27年 5月 26日 撮影

JJ、尾側スロープ整備中 KK、廊下との段差解消 LL、尾側周辺 MM、坪庭予定地
平成27年5月29日撮影       

 概要と感想

 本日は、平成27年5月29日(金)に、私の今年度第一回目の授業の前に、今年度の作庭予定地の下見に訪問しました。
 尾畑先生から、今年度はクジラの庭にスロープを二ヶ所つくることを予定にしていることと、中央上写真KKのように廊下との段差をスロープにしましたとのこと。それから、できればバリアフリーの坪庭をつくりたいとか、尾畑先生からお聞きしました。

 左上写真JJは、80周年記念庭園「クジラの庭」尾側で、スロープを作るために、土を取り除くとともに通路脇の石積みの準備をしているところであります。

 中央上写真KKは、教室脇のコンクリートの廊下と通路に段差がありましたので、車いす利用者が通行し易くスロープにしてくれていました。

 中央上写真LLは、校舎側通路とクジラの庭との間にあるスペースです。クジラの庭の尾側スロープをつくるのとともにその周辺を整備しようとしています。

 右上写真MMは、今年度の作庭予定地であります。体育館前に、数年前に作庭された庭のようですが、写真のように雑然として見えます。

 まずは、クジラの庭に、どのようなスロープが出来上がるのか楽しみであります。

 平成27年5月26日に、興陽高校にて今年度第一回目(平成27年5月29日)の授業参加(バリアフリーとUDの説明)のために生徒さん達に配布する予定のパンフレットを尾畑先生に渡しました。

(パンフレットは、岡山県県民生活部人権施策推進課にて、UDのパンフ保健福祉部障害福祉課にて、バリアフリー社会 おもいやりのパンフバリアフリー社会をめざして(まちづくり条例のマニュアル)の3種類の小冊子です。)

 

平成 26年 3月 31日 撮影 

NN、クジラの庭 OO、廊下との段差 PP、 尾側スロープ予定地 QQ、頭側スロープ予定地 
 尾畑先生 撮影      

 概要と感想

 左上写真NNは、80周年記念庭園「クジラの庭」を校舎の3階から尾畑先生が撮影した写真です。クジラ全体の形が分かり易く、頭側の樹木はクジラの潮吹きを想像させてくれます。

 今年度は、まず廊下周辺の整備とクジラの庭と通路面に段差があるので、頭側と尾側の2ヶ所にスロープを設置して、高齢者や車いす利用者や子供さん達が容易にクジラの庭に上がれるようにするようです。

 中央上写真OOで分かりますように、教室脇の廊下と通路に段差があるので、ここはスロープにする予定です。
 
 中央上写真PPは、クジラの庭の尾側の段差の様子ですが、ここにスロープを作る予定にしています。 

 右上写真QQは、クジラの庭の頭側の様子で、もともと通路ではないようですが、二段になっているので多くの生徒さん達がここを通るということでスロープを作ることを決めたようです。

 今年度は、80周年記念庭園「クジラの庭」に二つのスロープを設置し、通路も廊下との段差を解消するためにスロープを設置しその周辺も整備する予定ということです。

 また、坪庭を作庭したいとも聞きました。どのような坪庭になるのか大変楽しみであります。

 平成28年 3月 下旬現在

 

バリアフリー庭園について 

まくあいのこかげの入口  各庭園のイラスト
平成26年3月31日 撮影  平成26年3月31日 撮影

※上写真は、バリアフリー庭園十ヶ所の位置と様子を描いた案内板ですが、「まくあいのこかげ」の入口にあります。

案内板は、下記説明の「山野草園」「実のなる庭の実のなる木「四季を彩る庭」流れのある庭」「バリアフリー展望台「友集の丘」和楽の庭」「見本庭園のバリアフリー化」「干拓地の生き物を知る」「万葉の小径」「まくあいのこかげ」の10庭園の位置情報であります。

 私はたまに京都の観光地(神社や寺)や町を散策することがありますが、古い建物とバリアフリーとの融合の難しさを感じます。ここの「バリアフリー庭園」では当初から和風テイストのうえにバリアフリーUD(ユニバーサルデザイン)をうまく融合させているように思います。京都の観光地(神社や寺)や町とはが違いますが、和風テイストとともにここ独自の庭づくりに挑戦していて本当に素晴らしい庭(空間)が出来上がっていると感じております。

 バリアフリー庭園平成13年度から作庭していますが、高齢者車いす利用者視覚に障がいがある方そして子供さん達などが容易に庭園内を散策できるようになっています。
 このサイトでは3年目の平成15年度から庭園の紹介をしております。

 平成13年度の「山野草園」では「露地門」や「灯篭」や「水琴窟」、平成14年度「実のなる庭の実のなる木」では「四つ目垣」や「スロープ」、平成15年度の「四季を彩る庭」では「木製のかけ橋」や「石垣」や「花時計」、平成16年度の「流れのある庭」では「浅瀬の細長い池石橋」や「乱杭(木製)のキャスター止め」、平成17年度の「バリアフリー展望台「友集の丘」では「らせん状の石垣」と「長いスロープ」、平成18年度の「和楽の庭」では「石の顔」にこだわり「矢掛の青御影や万成石や豊島の石」などを配置したり、パーゴラ長いすの周りに集うことがでるスペースをつくったり「盆栽」置場として整備してきました。

 平成19年度の「見本庭園のバリアフリー化」では、「露地門」や「建仁寺垣」や「腰高麗袖垣」そして「山目地の工法による石畳のバリアフリー化」をし、平成20年度の「干拓地の生き物を知る」では、絶滅危惧種に指定されている魚や植物の保護のために細長い池をつくり、各庭園石橋インターロッキングブロック舗装で結び一つの庭として高齢者や車いす利用者や子供さん達などが容易に散策できるようにしました。

 平成21年度の「万葉の小径(まんようのこみち)」では、時という壁(バリア)を超えて万葉人(まんようびと)の心に触れられるような庭園をつくりました。石の桁と板をつかった転落防止竹の柵インターロッキングブロック舗装縁石・乱杭・低い四つ目垣・太い竹の車止めなど、これまでの庭園施工の技術面がまとめて取り入れられています。
 万葉集で詠まれた庭や植枡に植栽し、生徒さん達や先生方短歌も紹介しています。

 平成22年度の「まくあいのこかげ」(「幕間の木陰ひらがなで明記」)は、バリアフリー庭園をつくり始めてこの周辺の区画では10年目最後の年で、バリアフリー庭園全体の入口となる庭園をつくることになりました。車いす利用者が使用できる洗面台や子供さんのための足洗い場屋根のある休憩所長いす大きな樹木の木陰などがあり、皆さんがくつろげる広場となっております。

 平成23年度は「50周年記念庭園のバリアフリー化」ということで、40年前に「50周年記念庭園」として先輩方が寄贈してくれた庭園を、先輩方の思いを大事にしたいと考え、噴水や樹木ワシントンヤシ・フェニックス・ヒラドツツジ・サツキなど)を残しながら、いかに自分達らしい庭園のバリアフリー化をすることでありました。
 正面入口通路他3つの通路も通路幅を広げゆるやかな勾配スロープになっていて、噴水周りの通路とともにインターロッキングブロックを敷き詰めています。水槽の内側にネットを張って安全性を確保する方法に大変驚きそして大変感心いたしました。大変素晴らしいアイデアだと思っています。
 正面入口のアーチ屋外に常時設置の石のテーブルがあることで、癒される空間になっていますので高齢者・車いす利用者・子供さん達など皆さんがこのスペースで憩うようになると想像しております。

 平成24年度は「50周年記念庭園のバリアフリー化」に隣接するスペースで、こちらも「50周年記念庭園」として先輩方が寄贈してくれた庭園でした。「50周年記念庭園のバリアフリー化パート2」として作庭しましたが、平成15年度「四季を彩る庭」にある「かけ橋」の作り直し大きな石の上に日時計がある石碑とその周り、そして大きな日時計と休憩所がある広場など、離れた三ヶ所のスペースを施工しております。
 広場のインターロッキングブロック舗装にはハートマークを多用して、時には癒される空間、時にはアクティブな空間として、使用する人の気持ちしだいで様々な空間としての顔を見せてくれる楽しみな庭園であります。

 平成25年度「LINK〜時を刻む〜」は、中庭にあります「80周年記念庭園(くじらの庭)」の横区画のスペースで、庭園内に農業機械科の生徒さん達が製作した「UDのテーブル&いす」を置いたり、家政科の実習授業のためにカラフルな植筒ハーブの植栽や、支柱が御影石の大小の流し台を設置したりと、造園デザイン科だけでなくそれぞれの科との「つながり」を考えて作庭した庭園であります。

 東屋のいすに座って、周りが石積され中心植栽された各樹木を見渡すことができ、春夏秋冬の時を刻むことのできるとてもゆったりした趣のある大変素晴らしい庭園になっています。 カラフルな植筒は、車いす利用者背の低い子供さん達目線の高さのことを考え、様々な高さにしています。

 昨年の平成26年度「香楽園(こうらくえん)」は、「香り」がテーマで多くの方がこの庭園内で季節に応じた花の香りを楽しめるようになっています。大き目の「植え筒」にはメインの樹木とその周りに寄せ植えの花があり、車いすで容易に近づいて花の香りを楽しむことができます。
 「50周年記念庭園のバリアフリー化パート1」と違和感なく融合して、教室の生徒さん達から見て、心が落ち着く癒される空間になっているのではないかと思っています。

 「緑のカーテン」とか、排水のために庭園全体に勾配がついていたりとか、言われて気が付くような細かなところにも工夫があります。
 コンクリート舗装の通路板石幅広い通路に変更しましたが、御影石の板石は、表面がツルツルで光沢がありましたが、安全のためにバーナーの火で表面を飛ばしザラザラになっていますので滑りにくくなっています。

 区画ごとにテーマは違いますが、興陽高校では各庭園を「バリアフリー庭園」と呼んでおります。では、なぜバリアフリー庭園と呼んでいるのか。それは、物理面でUDを目指した作庭というだけでなく、バリアフリーをより広くとらえて人の心・自然保護・伝統的文化・時を超えて歴史的文学等、様々なバリアに対応しながら作庭に取り組んでいますので、この学校ではUDではなくバリアフリー庭園と呼んでおります

 また、造園デザイン科だけでなく農業機械科とのコラボ家政科との合同授業など、一つの学科にとどまらず他の学科との壁を作らないということでも、ある意味でバリアフリーであると考えています。

 どうぞ、「バリアフリー庭園」の個々の庭を散策して、生徒さん達の作品「思いやり」を堪能していただきたいと思っております。

 

平成15年度「四季を彩る庭」  / 平成16年度「流れのある庭」 / 平成17年度の「バリアフリー展望台「友集の丘(ゆうしゅうのおか)」

平成18年度「和楽(からく)の庭」 / 平成19年度「見本庭園のバリアフリー化」 / 平成20年度「干拓地の生き物を知る

平成21年度「万葉の小径(まんようのこみち)」 / 平成22年度「まくあいのこかげ」 / 平成23年度「50周年記念庭園のバリアフリー化

平成24年度「50周年記念庭園のバリアフリー化パート2」 / 平成25年度「LINK〜時を刻む〜」 / 平成26年度「香楽園(こうらくえん)」 

平成27年度「鳥達の集う滝」「クジラの庭のスロープ」 

日本における住環境の現状 / 福祉住環境コーディネーター / 住環境の整備について

介護保険制度と住生活との関係 / 町角のバリアフリーの意識 / 住環境についての質問コーナー